2009.10/26(Mon)
財テクしてみたら転がる本心
「別にね。頼りにならないって言ってるわけじゃないのよ」
「そうか? 確信を持って頼りにならないと断言するが。そうだ。すかさず賭けよう全財産。俺って財テク」
「それはそれとして……」
「やっぱり乗らねぇじゃねっか。金を賭けてみたら人の本心はこんなところに転がってたようだ」
8巻79P-80P
何事も断言するということは以外と難しいものである。
まぁ私が意志薄弱の優柔不断であるためであるが、人を否定するような言葉をはっきり口にするのはためらわれ、さりとて実際に思っていることとは異なる言葉も口にすることはいまいち気がとがめてしまう。
このときのフリウもそうで、帝都内部でフリウを潜伏場所に残し一人で情報を集めにいったサリオンを心配していたのだが、結局のところ心配するということはサリオンの能力に不安、不足を感じていたということである。
情報を集めにいったのがリス・オニキスやミズーであったならフリウもそこまで心配はしなかっただろう。
そこをちょっと言葉を濁してみたところ、スィリーが入れた余計なつっこみが上記のセリフである。
スィリーが「頼りない」ほうに賭けるなら、フリウはサリオンを「頼れる」ほうに賭けざるを得ないが、頼れるとも言え切れない。
金を賭ける賭けない云々の問題ではないが、しかし普段曖昧にしている物事を二元化してどちらの意見により近いかをはっきりさせようとすると、不都合な真意が露呈してしまうことがある。
端的にそれが明確になるこの賭けの誘いはなかなか秀逸かもしれない。
まぁそもそもこの言葉の気持ち良さは「そうだ。すかさず賭けよう全財産。俺って財テク」の軽やかさにあるのだが。
すかさず賭けちゃうのか、しかも全財産を。
財産なんか持ってないくせにー。
そんなスィリーの無意味無価値な軽薄さが楽しい。
というか財テクって言葉はエンハウの世界にもあるのかってつっこみは野暮なのか、野暮なんだろうな。
つっこんじゃいけない、それもまた人生だ。
「そうか? 確信を持って頼りにならないと断言するが。そうだ。すかさず賭けよう全財産。俺って財テク」
「それはそれとして……」
「やっぱり乗らねぇじゃねっか。金を賭けてみたら人の本心はこんなところに転がってたようだ」
8巻79P-80P
何事も断言するということは以外と難しいものである。
まぁ私が意志薄弱の優柔不断であるためであるが、人を否定するような言葉をはっきり口にするのはためらわれ、さりとて実際に思っていることとは異なる言葉も口にすることはいまいち気がとがめてしまう。
このときのフリウもそうで、帝都内部でフリウを潜伏場所に残し一人で情報を集めにいったサリオンを心配していたのだが、結局のところ心配するということはサリオンの能力に不安、不足を感じていたということである。
情報を集めにいったのがリス・オニキスやミズーであったならフリウもそこまで心配はしなかっただろう。
そこをちょっと言葉を濁してみたところ、スィリーが入れた余計なつっこみが上記のセリフである。
スィリーが「頼りない」ほうに賭けるなら、フリウはサリオンを「頼れる」ほうに賭けざるを得ないが、頼れるとも言え切れない。
金を賭ける賭けない云々の問題ではないが、しかし普段曖昧にしている物事を二元化してどちらの意見により近いかをはっきりさせようとすると、不都合な真意が露呈してしまうことがある。
端的にそれが明確になるこの賭けの誘いはなかなか秀逸かもしれない。
まぁそもそもこの言葉の気持ち良さは「そうだ。すかさず賭けよう全財産。俺って財テク」の軽やかさにあるのだが。
すかさず賭けちゃうのか、しかも全財産を。
財産なんか持ってないくせにー。
そんなスィリーの無意味無価値な軽薄さが楽しい。
というか財テクって言葉はエンハウの世界にもあるのかってつっこみは野暮なのか、野暮なんだろうな。
つっこんじゃいけない、それもまた人生だ。
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