Area-S ～エリア-エス～

NHKでやっていた、サメの特集番組を見ていました。
東京湾の深海に住む幻のサメ、ゴブリンシャークを撮影するというもの。
やっぱりNHKの自然ドキュメンタリーものは面白いなぁ。
１年に渡って取材した成果だそうで、こういう良質な番組が見れるから公営放送ってのも悪いもんじゃないなーって思います。
イギリスのBBCなんかも自然ドキュメンタリーとか面白いですよね。

東京湾の陸地から数十キロのあたりには、東京海底谷（とうきょうかいていこく）という深い溝があり、そこが深海生物の宝庫なんだそうです。
人間の流した下水処理された後に川に流れ、その川が東京湾に流れ込みます。
すると、有機物を豊富に含んだその生活排水がプランクトンのエサになり、そのプランクトンが深海へ流されていくことで、本来栄養分の少ない深海という過酷な環境に恵みをもたらしているのだとか。
図らずも人類の文明と深海とがつながっていたというその関係性に、ただただ感嘆がもれました。

で、サメの話。
東京湾深海には40種類もの深海サメが生息しているという、世界有数のサメの宝庫なのだと。
東京湾にサメっていうその組み合わせにもう興奮します。
撮影中もいろんなサメやら生き物やらが出るわ出るわ。
タカアシガニってでっかいカニが超怖い。
カニってちっちゃいからなんか違和感なく生き物っぽいふりしてますけど、あらためて見るとあの甲殻のフォルムはモンスターですよ。
番組には出てなかったけどシャコとかもなんか怖いよなー。
怖いっていうかグロイ。
昔の人はよくあんなもん食おうと思ったもんです。
俺だったら絶対食べてみようとか思わない。

また脱線した。
肝心のゴブリンシャークです。
ゴブリンなんてモンスターチックな名前で呼ばれてるのは伊達じゃありません。
こいつ、口が飛び出します。
何を言ってるのかわからないと思いますので、以下の写真をご照覧あれ。



一見普通のサメっぽいですが……



捕食の瞬間口が飛び出すッ！！

こいつぁー悪魔って呼びたくなるぜ。
なんだこのビックリギミック。
ていうか目が、目が！
なんで立て方向に気持ち悪くなってんだよ、テレビで見てたけどお前さっきまで普通の丸い目じゃなかったっけ！？
生物の進化の多様性にドキドキが止まりません。
地球、マジスゲェ。
俺、この星に生まれてよかったです。
って某掲示板で感想漏らしたら「織田裕二乙」って言われた。
あ、世界陸上興味なかったから忘れたけどあの人もそういや言ってたねそんなこと。

番組の締め方も上手かったんですよ。
東京海底谷の浅瀬、陸地に近くて栄養分が豊富な場所ではゴブリンシャークは若い個体しか見つからない。
おそらく、成体は外洋に住んでいて、子供を生むときだけ栄養分が豊富な場所へやってくる。
そして、子供は大人になったら自分も外洋に出て行く。
そうやって住み分けをして、次の世代のために栄養分が豊富な場所を残しておく。

人間も、次の世代のために、この豊かな地球という環境を残しておけるよう努力しないといけないよなぁって思いました。
100年後の子供たち（大人でもいいけど）も「深海スゲェ、サメとかマジッパネェ！！」とか興奮できないと不公平ですよね。
そんな奇麗事を考えながら今日もパソコンで電気を無駄にしたり、へたくそな落書きで紙を無駄にしてるんだからなんか業が深いというか救えない生き物ですよ人間て。
うちはNHKのドキュメンタリーじゃないから自虐で終わります。
またそのうち面白いのやるといいなー、自然系ドキュメンタリー。